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硫黄島

見てきた。
父親達も公開初日に見た。
「父親~」だけでやめなくてほんと良かったと思った。これはふたつ一緒に見ることに意味がある映画だ。
映画は体験である。アメリカ側のみから見るのも、日本のみから見るのも、両方から見るのも、観客が選択することのできる体験。というのは、非常に面白い。

この二部作は、戦争というものを感傷的に扱っている所が無く、好意を持てた。
感傷的に扱うというのは、ある意味暴力的な表現である。戦争における「死」を感傷的に扱ってしまうと、それは時として美談ともとれるものにもなりえてしまう。
クリント・イーストウッド監督のこの映画は、そうではない。
淡々と真実を描く。カメラワークにはなんの感情もなく、自決するシーンなど、無残・残酷さのみを描写している。
観客は、この、スクリーンでの「状況」を通して、それぞれの結論を見出さなければならないのだ。

我々は、もっと「事実」を確認しなければならない。
そして、今、戦後61年を生きる日本人としてどうあるべきか、その「事実」を通して真剣に考えていかねばならない。
by yuzukkoaiko | 2006-12-10 01:11 | 映画批評
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