「時かけ」の予告編が大好きだ。

最初は、ちょっと地味かなって思っちゃったんですよ。
まぁ、トレーラーがわかりづらい映画の方が、本編面白いし、全然ありだなー、にしても地味だなーみたいな感じで見てたんです。
でも、昨日なんともなしに久しぶりに観たら。
うっかりちょっとだけ涙腺が緩む自分がいた。
何だろう、何でこんなに胸が熱くなるんだ、このトレーラー。
なんか、ウォーゲームを見たときと同じ気持ちになる。

自分がこの物語と同じ経験をしたわけじゃないのに、なぜかこの体験を共有しているかのような感覚。
映画が終わると同時に、映画の人物達も自分も同時に、この体験を二度と味わえない存在になる。この、不思議な一体感。そして、一種の寂寥感。
次にまた初めから見ればその気持ちは忘れている。だが、それも見終わる頃には、また同じ気持ちになる。
あの夏の日に、麦茶を飲んで、アイスを食べて、なかなか出なかったり勝手に切られたりする電話にイライラして、災害用伝言ダイアルにたくさんのメッセージを残して、最後はベランダからお台場の海を眺めた。

あの出来事は、もう二度と体験することは無い。

もちろん、日常というのは必ず一期一会なのだけれど、細田守の描き出す空間というのは、その一期一会にとんでもなく特別な思いを感じさせる。
寂しいし、悲しいけれども、どうしようもなく、嬉しい。この瞬間に立ち会える喜びは、それを感じる自分自身だけのもの。これがすごく嬉しい。

その感覚が、「時かけ」のトレーラーにもある。
トレーラーでこんなに感情を揺さぶられるんだから、本編なんてどうなっちゃうんだろう。
ストーリーもまだ全然わかんないし、ホントにすごい映画になりそうだ。
こんな素敵なクリエイターと同じ時代に生きることができて、もうほんと、幸せです。
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by yuzukkoaiko | 2006-04-19 20:55 | 細田守・「時をかける少女」
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